キヤノンインタビューその2|幹部に求められる2つの視点とは?
特に全体を見る視野を広げ、価値づくりや、人材をどう育て活用するかが重要になります。
JMI生産・開発マネジメントコースの派遣責任者である
キヤノンの大森正樹さん(生産技術本部 生産技術研究所所長、2006年度当コース修了生)を
訪問しました。
日本能率協会の中川雅志がインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)
幹部に求められる2つの視点とは?
中川
貴社からは、非常に長くMI生産開発マネジメントコースにご派遣をいただいておりますが、貴社の中での MIコースの位置付けと、役割、求めていらっしゃることについて、ぜひお聞かせください。
大森
このMI生産開発マネジメントコースの多くは我々の部署である生産技術研究所から派遣しています。
タイミングとしては幹部候補になる頃ですね。
課長クラスであれば限られた範囲内で個別のテーマに関してマネジメントしていますが、幹部として計画やマネジメントをすることになりますと、人も含めたセンター全体を見て、より広くマネジメントする必要があります。視野を広げ、経営的な視点も必要になってきます。
その土台固めという意味で派遣しています。
今年の派遣者も昨年の派遣者もそうでした。
中川
そうですね。
受講している途中で幹部に昇格なさいましたよね。
大森
私は受講した次の年に幹部になりました。
このように、幹部候補になる直前ぐらいのタイミングで受けてもらいます。
やはり経営的な視点や視野を広げてもらうことが1番大きな目的というか、位置付けですね。
中川
幹部候補になるにあたり、今まで意識しなかったところを意識する必要が出てくるので、その土台固めとしてご利用いただいているということですね。
大森
そうですね。
特に全体を見る視野を広げ、価値づくりや、人材をどう育て活用するかが重要になります。
それぞれの階層で全社の方針に則って業務を遂行していますが、幹部ともなれば、より広い視野で全社の方針にマッチした形のテーマを管理してもらいます。
中川
幹部になる直前の方をご派遣なさるということなのですが、MI生産コースに派遣するに当たっての選抜方法などのプロセスを教えてください。
大森
系統だったプロセスというよりも、私(所長)が「この人は受けてもいいかな」と判断した時が派遣のタイミングとなります。
幹部になる人全員にキャリアアップの一環として受けさせてもよいのですが、そうもいかないので、適性とタイミングを見て私が決めます。
中川
選抜に当たって必要なスキルなどは、ないのでしょうか?
大森
スキルというよりは、適性と年齢は意識します。
あまり年齢がいってしまうと難しくなります。
なるべく若い人の方がよいと思います。
私の同期の受講者の中には30代の人もいたと思います。
社内にも同じように会社独自の経営選抜研修がありまして、その中に幹部候補になる人が受けるコースがあります。
JMAさんのJMIコースもこの社内コースに匹敵するような扱いです。
中川
JMIコースも社内研修と同様に特別な位置づけに置いていただけているわけですね。
大森
そうですね。