キヤノンインタビューその1|生産技術研究所のミッションとは?

特に従来の作り方を進化させるという点で、新しい手法に重きを置きます。


JMI生産・開発マネジメントコースの派遣責任者である
キヤノンの大森正樹さん(生産技術本部 生産技術研究所所長、2006年度当コース修了生)を
訪問しました。
日本能率協会の中川雅志がインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)

生産技術研究所のミッションとは?

中川
本日はよろしくお願いいたします。
まず、大森様の現在の立場と、役割、役職について、お聞かせください。

大森
私は入社以来、生産技術本部の生産技術研究所というところにおりまして、現在は統括をやっております。
生産技術研究所というのは、生産に携わる研究開発を担当しているところです。

全社ではカメラや複写機などの事業がありまして、全事業と連携してその中の生産技術の差別化、特に技術的な面で他社との差別化を図るための研究をしています。

コストを下げて、品質を向上するために今までにない新しい生産技術を開発して、それを全事業に展開する部署です。

ですから、事業部は事業部でその事業の製品に特化した開発をしますが、その中の生産技術を我々が受け持つようなイメージです。

中川
生産技術という視点から価値を作り出していく部署ということでしょうか。

大森
そうですね。
事業部は製品としてのスペックに対し研究開発を行いますが、我々はスペックが同じでも作り方を変えて安く作るとか、品質よく作る方法を研究し、ものづくりでQCDを向上させています。

特に従来の作り方を進化させるという点で、新しい手法に重きを置きます。
新しい生産方法で品質とコストを向上させるというところを担当しているのです。

中川
生産技術のイノベーションを起こす部署ですか。

大森
はい。
それがメインですが、それだけではなく、新しい技術を現場に導入して立ち上げるという、現場に一番近いところまでを担当しております。
現場に導入した技術を導入後も工場と一緒に継続して進化させるところも、ミッションに入っております。

中川
エンジニアの中でも、より現場に近いところで働かれているのですね。

大森
ええ。
生産技術に関しては外部とアライアンスを組んで世の中の先端加工技術もやりますし、それを現場である工場の量産加工技術まで落とし込み、最下流の工程までもやっています。

中川
ややアカデミックな部分から、現場の本当に実務的な部分まで幅広くやられているのですね。

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