主任講師 慶應義塾大学大学院 坂爪 裕 様インタビューその5|原理原則に戻って考える共同テーマ研究とは?
MI生産・開発マネジメントコースの主任講師である坂爪 裕様(慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 教授)にお話を伺いました。
日本能率協会の斎藤由佳がインタビューいたします。(以下敬称略、所属役職はインタビュー当時)
原理原則に戻って考える共同テーマ研究とは?
斎藤
コースの中では、研修期間を通してチームごとに各テーマについて探求する「共同テーマ研究」がありますが、是非自分仕様の眼鏡のフレームを持ち帰ってほしいですね。ところで、この共同テーマ研究で受講者が苦労する点はどのようなところでしょうか。
坂爪
約1年の研修期間を通して、1つのテーマについて深堀をしていきますが、ちょうど中間地点で「中間報告会」が行われます。ここでは主にテーマ設定についてかなり辛口にコメントをしていきます。テーマの背景やそのベースにあるチームメンバーの課題などを話してもらいますが、最後の最後まで迷われていることも少なくありません。振り出しに戻ることもあります。
それはある意味いいことで、メンバー間の問題意識、そのテーマを研究する価値などについて、チームメンバー一人ひとりの原理原則に戻ってもらう絶好の機会なのです。
これまで目の前の業務に邁進してきた中で、これだけの時間をとって普段考えないテーマを議論する、むしろ是非、学生時代に戻った感覚で青臭く突き詰めてほしいです。
それが各自の腹落ちにつながり、自分仕様の眼鏡のフレームになっていくのです。
斎藤
今年度はコロナの影響もあり、様々な制約がある中での開催となりました。
坂爪
異業種交流という意味では、幅広さは確かに限定されますが、私はむしろ今年はいい機会であると考えています。異業種交流のポイントは幅広さだけではなく、深い議論が欠かせません。
今年度のチーム編成上、一人ひとりの負荷は大きいと思いますが、選ばれた少数精鋭の受講者同士が、互いを理解し合って議論を深めていってもらいたいと思います。
斎藤
ありがとうございました。
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