NECインタビューその4|JMIの受講者が抱える課題感はどのように変化しているのか?

海外工場を立ち上げ、どのようにして軌道に乗せるかという話が、
次第にマザー工場の運営に話がシフトし、最近では日本のものづくりをどうするかになっています。


JMI生産・開発マネジメントコースの派遣責任者である
日本電気株式会社の市原直人さん(サプライチェーン統括ユニット 主席品質主幹、当コース第6期生、共同テーマ研究コメンテータ)を訪問しました。
日本能率協会の中川雅志がインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)

JMIの受講者が抱える課題感はどのように変化しているのか?

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中川
共同テーマ研究のコメンテー
ターという立場から話をうか
がいます。

まず、長年にわたって共同テ
ーマ研究のコメンテーターを
勤めてきた感想を教えてくだ
さい。
例えば、受講生が扱うテーマ
の変遷や傾向をどのように考
えていますか。

市原
日本のものづくりをどうする
のかというテーマがここ数年、
増えてきました。

私たちのころは、今の仕事をどうするのかということの方が多かったですね。

昔のテーマは、開発リードタイムを速くするとか、開発と生産の連携スピードを上げるにはどうするか、ニーズが広がっていく中でどのようにその開発をするのか、そんな話がたくさんありました。
他には、文化の違う海外工場をどのように経営するかもよく出ていましたね。

海外工場を立ち上げ、どのようにして軌道に乗せるかという話が、次第にマザー工場の運営に話がシフトし、最近では日本のものづくりをどうするかになっています。

ここ4、5年のことです。

本日も共同テーマ研究の中間報告会がありましたが、壮大なテーマにしているチームが多かったです。

これは大きな変化の1つだと感じます。

中川
課長級の方々がとらえる問題点が少しずつ変わってきているわけですね。

市原
それらが切実な問題として、日ごろの会話の中に出ているのではないですか。
頭の中にもきっとあるでしょうしね。

中川
最近は「ものづくり」という言葉の中に含まれる意味や、「ものづくり」に必要とされる業務内容が多くなっているように感じます。
一口でとらえにくくなっているのかもしれません。

市原
昔はある意味、海外との差も大きかったので、日本生産が主で、海外生産が従。しかも日本の工場が海外工場をまるまる面倒をみるといったスタイルが多かったと思います。生産技術の差が大きく、設計も日本で行う事が当然という認識だったと思います。

最近は製品の品質で見ても、それなりのものが海外で作れるようになっていますし、台湾のODMベンダーはじめ、開発力も海外地場の力が強くなっています。一般的な製品であれば、設計力、生産力とも日本に迫ってきていまし、一部は凌駕しているといっても過言ではありません。

そういう意味もあり、なぜ日本でものづくりをしなければならないのかという意味合いが、昔ほど明確でなくなってきているでしょうね。

中川
海外工場の製品が品質向上しているため、日本の商品とどのようにして差別化を図るかということが大切になってくるのでしょうか。

市原
きっとそうだと思います。

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