NECインタビューその2 |JMI生産・開発マネジメントコースでの気づきとは?
JMI生産・開発マネジメントコースの修了者である、NECの山形真司さん(システムプラットフォームBU 生産技術・品質推進本部 ものづくり先端技術開発G シニアマネージャー、2017年度当コース修了)よりお話を伺いました。
日本能率協会の斎藤 由佳がインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)
JMI生産・開発マネジメントコースでの気づきとは?
斎藤
山形さんは2017年度に当コースを受講されました。きっかけはどのようなことだったのでしょうか?
山形
NECプラットフォームズ福島事業所への出向から復帰し、現在の役割についたタイミングでした。当時、ものづくりから価値を創造するということに非常に悩んでいた時期で、この研修のプログラムを見て自分の課題とマッチしていると感じました。
斎藤
はじめて研修に参加したとき、どうお感じになりましたか?
山形
これだけの異業種の方々と同じ場で議論ができるということが貴重だと思いました。特に共同テーマ研究では、チームのメンバーと腹を割って話をできる関係が築けたことがよかったです。
斎藤
共同テーマ研究では「おもてなしのものづくり」をテーマにされていました。どういう意図があったのでしょうか?
山形
日本のものづくりをどうしていくか、といった議論をしている中で、おもてなしについての講義を聞く機会があったんですね。チームでその内容を振り返って、心のこもった待遇に加えて、人の心をつかんで離さなくなる、その上で対価もしっかり頂けるようなものこそが顧客価値が高いということであり、ものづくりの観点からそのような価値づくりをどう考えていくか、そんな議論をした記憶があります。
斎藤
受講後、どんな気づきがありましたか?
山形
会社ごとに強み、課題があることがわかりました。それぞれ聞いてみると、他社の課題が実は自社の強みで解決できる部分があることもわかり、互いに連携すれば日本のものづくりがもっと強くなるという気づきがありましたね。
先ほど触れたNEC DX Factoryも、お客様のものづくりと関係する部分です。我々の強みを活用して頂き、お客様の強みをより強固にしていくという視点で考えることが現在の業務にもとても役立っています。
斎藤
この研修のゴールである「高い視座・広い視野」に向けての気づきはいかがでしたか?
山形
第1単位のコマツの坂根正弘さんの特別講義でのことですが、戦略を考えるとき、短期で30年、中長期で50~100年、さらに超長期のスケールで考えるという話がありました。それと、電機業界に対するコメントの中で半導体と液晶について触れた際、半導体は微細化で付加価値を高める一方、液晶は二次元の世界であり、製品を大型化するには設備が三次元で拡大することが必要であるため、どんどん割に合わなくなる、理屈で価値が高まるものでなければならないという話をされたんですね。その話を聞いたとき、ものの見方が一気に広がった実感がありました。
その後チームメンバーと経営者のものの見方について、感じたことをシェアしたことを覚えていますね。こうした体験を通じて、ものの見方を変えるということが成長に欠かせないと感じました。
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