LIXILインタビューその1|受講していた当時の思い出とは?
JMI生産・開発マネジメントコースの修了者である、LIXIL 理事の安藤さんを訪問しました。
日本能率協会の松澤がインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)
受講していた当時の思い出とは?
松澤
MI生産開発マネジメントコースのOB 株式会社LIXIL 理事の安藤様にお話をお伺いします。安藤様には2003年にこのコースにご参加をいただきました。安藤様が参加されていた際と今では、プログラムの中で変わっているものもあるかもしれません。
期間は6月に開講し、2月で修了の9か月間です。その間に国内合宿を3回、海外を1回行っています。
安藤
良いところはみんなで集まり、言いたいことを言うことで仲間になるところだと思います。
僕が参加していた頃は一流の先生が講師をしていました。
例えば、東京大学の藤本先生は経営学の分野で世界に通じる人です。
そんな講師の話を直接聞けたのは、良かった部分ではないでしょうか。
今もたまに藤本先生の講演を拝聴する機会がありますが、当時から誰にも分かりやすく説明してくれていました。
松澤
藤本先生には現在も講師をお願いしています。まさに先日講義が終わったところなのです。本当に製造現場が好きな方です。国内外を飛び回り、現場に近いところで研究を進めていらっしゃいます。7月は福井の村田製作所様の見学後の講義でしたが、藤本先生にとって特にお好きな工場だったようで、かなり熱の入った講義になりました。
安藤
藤本先生は本当にものづくりが好きな方ですよね。
すり合わせ型と統合型のモデルについてずっと話してくれるわけですが、結局のところ先生が最もご興味を持っておられるのが現場です。いつも現場を見て「日本のものづくりは捨てたものではない」といっておられます。
あと、他の先生は今回、慶應義塾大学になっているのですね。
昔は一橋大学の経営工学研究科の先生のグループが中心であったと記憶しています。
松澤
そうです、主任講師は慶應義塾大学の坂爪先生にお願いしています。
安藤
当時は延岡先生もいらっしゃいましたね。
松澤
延岡先生は今年も講義をいただく予定です。延岡先生は御所属が一橋大学です。
安藤
当時の講師陣について僕らはあまり知らなかったのですが、一流の人ばかりなのです。
あとで現場へ戻って本を読んでいて名前が出てきたことが何度かありました。
そのときになって、こんな一流の人たちに教えてもらっていたことに気づいたのです。
それで、あらためて教えてもらったことを振り返ったこともありました。
僕のときはミッション経営のお話をしてくれた一橋大学の先生がいましたが、今でも通用する考え方だと思います。コマツの坂根さんもそうですね。
松澤
毎年6月に経営者講演のプログラムがあり、コマツの坂根様にもご講演していただきました。今年はトヨタ自動車の林南八さんに講演をお願いしました。
安藤
技監の林さんのお話なら、有名な方なので生産系から来た受講者が面白がりそうですね。私も一度別なところでご講演を拝聴したことがあります。受講者はどちらかというと、開発系より生産系が多いですからね。
松澤
そうなのです、生産開発コースですが、生産に係るお仕事をしてらっしゃる方の方が圧倒的に多い現状です。
安藤
そういう人たちからすると、林さんの話は非常に響くものがあるでしょう。
今はどれくらいの年代の方が多く受講しているのか分かりませんが、僕らのころは課長と部長の中間ぐらいの人が多かったと記憶しています。
松澤
今も変わりません。
平均年齢が43、44歳ぐらいで、ボリュームゾーンは課長さんです。何名か部長さんもいらっしゃいます。こちらが今年の参加企業と受講者の役職です。
安藤
当時は製薬と自動車、精密機械が多かったのです。そこに化学や化粧品、当時の私のところ等が加わる感じでした。受講者が25人というのは減りましたね。
こういった異業種交流の場所で受講者たちが悩みを話し合うのは非常に良いことです。
この研修は費用がちょっと高いのが難点ですが、私は行くべきだと考えていますよ。
松澤
9か月間という期間の長さを負担に感じる方もいるようです。
安藤
本人にとって負担になるかもしれませんが、研修に出して会社が止まるようでは困ります。
異業種交流は良いことですから、やはり半年ぐらいの長い期間を取ってやるべきだと思います。特に理論を学んでから実践し、ディスカッションをしています。
それぞれの会社で事情が異なる中、異なる考え方を1つにまとめるわけですから、これを経験すればきっと成長できます。
自分の意見だけを通すのはとても簡単ですが、そうではありませんからね。
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