NECインタビューその2|経営に必要な3つの刺激とは?
数字を入り口に、経営としてのものの考え方を養う事が第一だと思います。
JMI生産・開発マネジメントコースの派遣責任者である
NECの久保田紀行さん(ものづくり統括本部長、2000年度当コース修了生)と
平塚賢二さん(ものづくり統括本部 シニアエキスパート、2012年度当コース修了生)を
訪問しました。
日本能率協会の中川雅志がインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)
経営に必要な3つの刺激とは?
中川
これまで、ものづくりに携わっていた方が経営にも
かかわるにあたり、実際にはどのような学びや刺激
が必要だと考えておられますか。
久保田
3つあると考えています。
1つ目は数字の見方です。
課長クラスであれば、生産管理なら生産管理、
生産技術なら生産技術、開発なら開発と、
それぞれの分野で専門スキルを掘り下げ、
その周辺の数字に通じてさえいれば良かったのが、
経営に携わるようになると専門分野外も含め、
全体がどうであるかといった事を
考えていかなければなりません。
数字を入り口に、経営としての
ものの考え方を養う事が第一だと思います。
中川
貴社の中で、数字の考え方に対する
教育研修や教育体系はどのように組み立てておられますか。
久保田
昇格試験の中に、そう言ったものは組み込まれています。
ただ、一般的な経理知識なので、工場においてどうあるべきか、といった内容は深く掘り下げては
いません。
2つ目は、自分の専門分野以外でも、
ある程度の知識を身につけて欲しいと思っています。
工場のマネジメントをする立場、あるいは経営者という立場となる為には、専門外の分野についても
知識を有している必要があります。
3つ目は、他社、あるいは異業種の方との交流によって受ける刺激が重要だと思っています。
中川
人材育成を担当されている平塚さんは、当コースにどのような事を求めていらっしゃいますか。
平塚
やはり、異業種から受ける刺激です。
私が受講した際も、今までは自社の中でしか知らなかったこと、例えば生産技術の考え方などですが、
そういったことを他社の方々から聞くことができました。
自分と同じくらいの役職の方ばかりですが、環境が全く異なる中で育ってきている。
そのような人たちが集まっての会話はすごく刺激的でした。
私は、我々とは全く違う分野である医療や、薬品会社の工場を見学させてもらうことができました。
自分たちが全く考えていなかった観点の取り組みが多く、
例えば人材育成の取り組み方などについて大変参考になりました。
中川
当コースには、多種多様な業種の企業が参加されていますので、
他社との交流という点は、貴社のご期待に応えられていると思います。