NECインタビューその8|何故トップの言葉には説得感があるのか?
少し抽象化して議論をしなければならないという事が、かえって良かったのではないかと
感じています。
JMI生産・開発マネジメントコースの派遣責任者である
NECの久保田紀行さん(ものづくり統括本部長、2000年度当コース修了生)と
平塚賢二さん(ものづくり統括本部 シニアエキスパート、2012年度当コース修了生)を
訪問しました。
日本能率協会の中川雅志がインタビューいたします。(以下敬称略、役職当時)
何故トップの言葉には説得感があるのか?
中川
JMIを受講されたお二人にとって、
研修時に最も心に残っている出来事は何でしょうか。
久保田
15年前の事なのであまりはっきりとは
覚えていないのですが、とにかく、
たくさん本を読んだ事は記憶に残っています。
クレイトン・クリステンセンの「イノベーションの
ジレンマ」などホットな本が多く、そのようなレベルの
本を読む癖はその時についたと思っています。
また、研究報告をした時に著名な講師の先生が「面白い」
と言ってくださった事が、とても心に残っております。
中川
共同テーマ研究のディスカッションで、苦労された事はありますか。
久保田
やはり、異業種のメンバーとのディスカッションでしたので、少し抽象化して議論をしなければ
ならないという事が、かえって良かったのではないかと感じています。
あまりに現場密着で議論をしていると目先の事ばかりを追い求めてしまうので、
ものづくりとしての共通部分にレイヤーを上げて議論が出来た事が良かったと思っています。
中川
共同テーマ研究の感想で、
「全く違う業種が集まって、普段と同じように工場にいる目線で話をしてしまうと、
全く話が合わないため、目線を上げて話をしていかなければ研究がまとまらない。」
という事をよくお聞きします。
平塚
講師の方は、実際に企業のトップを経験されている方が多く、すごく説得感、納得感があり、
腹落ちするような所が多く、大変参考になりました。
ただ単に大学の先生方が話すような内容ではなく、生身の実体験を加えながら、
話をしていただいたと思います。
また、N社の方が講師だった回がありますが、後日、我々にメールを頂きました。
聴講に対する御礼と共に、「私の読んだ本」のご紹介を頂けたのですが、
大変印象に残っています。
私も返信させて頂きました。
人に対する心使いの大切さを感じ、また幹部となられた方の器の大きさを感じさせられました。
同期との話の中でも、我々と全く違う業界の話を、すごく興味深く聞かせて頂きました。
また、9か月間同じ釜の飯を食べる仲間ですので、色々な話を根掘り葉掘り聞かせてもらえた、
という印象が大きいです。