パナソニックインタビューその5|MI生産コースへの期待とは?
JMI生産・開発マネジメントコースの修了者である
パナソニックの藤原さん(生産技術本部 企画センター、2005年度当コース修了生)
を訪問しました。
日本能率協会の勝田健太郎がインタビューいたします。(以下敬称略、役職はインタビュー当時)
MI生産コースへの期待とは?
勝田
修了して10年が経ちますが、このプログラムにこういうことがあったら良いとか、われわれ運営側への要望や期待があれば、教えてください。
交流をもっと活性化する方法はないでしょうか。
藤原
結構、満足度は高いです。
共同テーマをみんなで決めてディスカッションするのはメンバー同士でできますし、講師の方に加わって頂き、継続的に見てもらえるのも良いところです。
要望と言う点で、最近の例でいうと、海外のモノづくりの最新動向については個別ではなかなか知りづらいところがあります。
特にドイツのインダストリー4.0やアメリカのインダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)など、世界的にモノづくりが大きく変わろうとしています。
ちょっと難しいことかもしれませんが、そういう動きを肌で感じ取れる機会があれば良いと思いますね。
何かそういうグローバルなモノづくりの潮流を学び、みんなで議論できる場所ができたら良いと思います。
ちょっと漠然としすぎた要望かもしれませんね。
勝田
ありがとうございます、回答にならないかもしれませんが、今年も海外合宿は計画しています。
藤原
ちょっと遠いですが、ドイツでインダストリー4.0の先進的な取り組みを見るのは良いのではないかと思います。
皆さん耳ではあれこれと聞いているでしょうが、実際に目で見るのはやはり違います。
私も今年初めてドイツのハノーバー・メッセに行きましたが、聞いていた以上に具体的な取り組みが進んでいて、我々ももっと取り組みを加速しなければならないと言う思いを強く持ちました。
やはり聞くと見るでは大違いだということです。
そういった先進的なモノづくりを目の当たりにする機会は、個人だとそうありません。
逆に、日本能率協会の研修などで行く機会があると、みんなが行けるようになります。
勝田
行かせてくれないのですね。
藤原
変ないい方ですが、「研修で計画されているので何とか調整して行ってくる」という状態を作らないと、なかなか難しいかもしれません。
それにみんなで行くと、同じものを見ても一人で行くのと感じ方が違ってきます。
そうすると、帰ってきてからのディスカッションの幅がうんと広がるでしょう。
ここがすごく大事なポイントだと思います。
行く場所は先ほどの話に出てきたドイツでもシリコンバレーでも良いのですが、電機の人と自動車の人、また化学の人が見れば、感じ方がずいぶん変わってくるはずです。
それを生かす方向も違っているでしょう。
これが後々のディスカッションにつながるわけです。
同じものを見ても感じ方が異なる人が、同じ場所を視察することに意味があります。
そういうものを見て、現場に触れる機会を設けてもらえたら、中身がもっと濃くなるのではないでしょうか。